■ 演技の基礎

①台本の読解

 

台本を読解しなければ各場の演技を構築することは出来ません。役創りも出来ませんし、演出を理解することも出来ないでしょう。台本を読解することが演技構築の始まり、第一歩となります。これが【演技の基礎】と定義する理由です。シェイクスピアの戯曲を読み込むことで習得を目指します。

 

②役創り

 

役創りとは台本の読解から得た情報によって、役の人格を想像し、実際に生きている人間として現実世界に創造することです。人間の心は深淵で、内にもうひとつの宇宙を持っているとも言えます。想像で新たな生命を創造することが出来るのは人間だけではないでしょうか?

役を殺すも生かすも役者次第とはよく言ったもので、まさにその通りだと思います。自分とは違う人生を生きる特権、ぜひあなたの創造力であなただけの役を創り出してください。

 

③台詞の表現技法

 

言葉にすると、台本を読み解き、役を理解した後に、それらの情報と、正しい(美しい)日本語の流れを元に台詞を分解し、個々の感情を認識、抽出し、あくまでも感情をベースにしながら演技を細分化、構築し、台詞(音声)として表現する作業です。

音声を分解すると、大小、高低、速度、間、声色の5項で構成されていることに気付かされます。

この、たった5項の組み合わせで台詞は成り立っているのです。

そして、いかなる大俳優も5項の組み合わせで苦悩し、日々探求を繰り返しているのです。

ONEでは台詞の構築理論を絵に描いた餅にすることなく、講師である香月が受講者と共に演技することで、あなたの目の前で台詞表現の可能性を体現致します。

座学による理論と体現を繰り返すことで理解も深まります。

まさに百聞は一見に如かずといいますが、こちらでは一聞に如かずです。

■ 演技するための基礎

 

ONEでは「演技するための基礎」を ①発声(腹式呼吸) ②滑舌 ③標準語【アクセント・鼻濁音・無声化】 3項目と設定しています。

ONEでは③を『関西人3大ウィークポイント』と呼んでいます。アクセントはもちろんですが、鼻濁音と無声化は関西圏には存在しない文化であり、無声化に至っては逆に有声音化する場合も多々見受けられるからです。

「シェイクスピアの戯曲の中に表現者になるために必要なものが総て在る」と前述しました。滑舌、標準語の鍛錬は本読みの中で行います。自分のイメージ通りの演技を構築するためには滑舌や標準語の習得が必要になってきます。都度、習得に向けてのレッスンを行いますのでご安心ください。受講者が歩みを止めない限りONEは応え続けます。「演技するための基礎」は自らが必要に駆られて体得するものです。

 

■ 専門講師によるボイトレレッスン

 

声優として大成するための必須能力として「声」をイメージ通りにコントロールすることがあげられます。たとえば大きな声は、ただそれだけでも武器になり得ます。ONEでは専門講師を招いてのボイトレレッスンを月に1回、行っています。地方特有の「レッスンの為のレッスン」ではありません。目的はただひとつ。

「腹式呼吸による発声」のみ。

ただ腹式呼吸ができただけではなんの意味もありません。演者にとっての腹式呼吸は台詞発声の体得をもって初めて意味を成すのです。

 

 

講師の mina さんは音楽業界でプロとしての実績と確かな技術を持っています。地方でこのレベルの方と接する機会はそうそう無いと思います(実際、私はminaさんしか知らないです)

あなたが受講できる環境に在るならば、ぜひレッスンを体験することをお勧め致します。


 

■ アフレコ

 

アフレコは一般の俳優業とは異なる演技術を要求されます。まさに声優特化の特殊技能と言えます。

外画にせよアニメーションにせよ、自分の呼吸で演技することが出来ないという特徴があります。

映像の芝居に、自分の芝居を合わせるという条件があるからです。

しかし、難しく構えることはありません。

まずは慣れることです、これに勝る稽古はありません。

台本を置いて、すべてをアドリブで。

そんな遊び心もたまには良いものです。